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October 17th, 2016

10/17/2016

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ブログを書け、と言われました。
 

ので、書いています。
 
 
初めからイヤイヤ書かされているような論調で申し訳ない限りなんですが、イヤかどうかと問われたら、まぁ、イヤですね。正直なところ。
 
 
 
 まず、何を書けばいいのかわからない。石田には「こんな本がいいとか、こんな本を出したい、みたいなことがあれば」って言われてるんですが、そんなこと言われてもすぐには思いつきませんし、生来、そういう「外身」のコンテンツを考えるのって酷く苦手なんですよね。出来上がったものを見て、「あ、なんかいいな」「これはダサいな」と感じることはあっても、ゼロの状態から構想を練っていくのが不得手。じゃあ小説なんか書けるのか、って話になりそうですが、自分が書いてるものが小説として成立しているのかは甚だ疑わしいところです。
 
 
 
 石田に言わせると、「小説は自由」なんだそうです。彼のプロフィールにも書いてありますよね。僕もマネゴトのように書き始めてから結構な時間が経ちますが、別段「小説を書こう」と思って書いているわけではありません。ただ、文章だけで勝負しようとすると、それが小説の体裁に近くなってしまうだけです。僕にもっと発想力とか構想力があったら、果たして全くべつの、新しいものが書けるのかもしれないですが、現状そこに甘んじている、というのが尤もなところです。
 
 
 
 そんなのが嫌だったのか、ここ5年間くらいはずっとお芝居の台本に注力していました。『ガクブチ』という劇団をやっていて、その活動をメインにしておりました。お芝居の方向に傾いていったのにはそれなりに理由があるのですが、端的に言ってしまえば面白かったからです。何個か芝居をやって、そこそこ辛さみたいなものを感じましたが、達成感みたいなものはありました。
 芝居の脚本は、小説に比べると不自由なんだと思います。セリフとト書きだけで伝えなくてはならないという点もそうですが、結局は役者が伝えるので、極めて間接的なデバイスだと言わざるをえません。だから、できることも限られているし(「彼は空を飛んだ」と書いても、彼は往々にして飛ぶことができない)、それをうまく補って書くことが求められます。
 そういう書き方は、不自由であるがゆえに、書きやすかったりもします。
 
 
 



 あなたが今海に放り込まれて、「なんでもしていいよ」と言われたら。
 
 
 




 初めこそバシャバシャと水遊びすることもあるかもしれませんが、それ以降は大抵、疲れて浮いているだけになるでしょう。
 
 
 でも、






 「今から、あそこに見える島まで泳いで行ってください。できるだけ早く。あ、クロールは禁止です」
 
 




 と言われたなら、そうはいきません。疲れたからといって休むこともできず、その通りにするでしょう。道中(海中?)、魚の群れを目撃したり、海賊に襲われたりするかもしれません。そういう想像をすることも容易です。そして、島に着いた暁には、もしくは着かなかったとしても、それは物語になるのではないでしょうか。
 
 
 お芝居の不自由さは、そういった効果も孕んでいる。不自由さが動力となる場合もある、と僕は思っています。
 
 
 
 このサークル、『習作派』で行われるのは、まさに「なんでもしていいよ」と言われながら海に突き落とされることです。ただ浮いているだけでは、決して売り物になんかならない。何かをしなくてはいけません。「なんでもしていいよ」は、「なんとかしろ」と同義でもあるのです。
 
 
 
 5年ぶりに、小説を書いています。島へ行くのか、丘へ戻るのか。泳ぐのか、沈むのか、波に乗るのか。はたまた飛んだり、海面を歩いたりもできるかもしれない。それでも、いや、だからこそ、筆の海に溺れることのないようにしなくてはいけない。
 
 
 
 そういう気持ちです。
 

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